フィギュア全日本・男子ショート 羽生好発進!

フィギュアスケートの全日本選手権は21日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで男子ショートプログラム(SP)が始まりました。

 

 

表彰台を争う有力選手は、グランプリ(GP)ファイナルを制し、2季連続2度目の優勝を狙う羽生結弦(ANA)に、けが明けの高橋大輔(関大大学院)、GPファイナル3位の織田信成(同)、GPシリーズ2大会で優勝し、ファイナルで同4位の町田樹(関大)、バンクーバー五輪代表の小塚崇彦(トヨタ自動車)、昨季世界選手権代表の無良崇人(岡山国際スケートリンク)ら、いずれもメダルの可能性を秘めた選手ばかり。

 

上記の選手の中で最初に滑ったのは町田選手。
冒頭の4-3のコンビネーションジャンプを成功させると、3アクセル、3ルッツとジャンプ全てを成功させ、ミスのない演技で93.22という自己ベストを塗り替える点数で演技を終えました。

 

町田選手に続いて滑った無良選手は得意の4回転ジャンプでミスが出てしまい、最後の3ルッツもコンビネーションに出来なかったことで点数が伸びずに全体の8位、同様に織田選手も4回転がトリプルになり、コンビネーションをつけられない痛恨のミスにより、最後のコンビネーションを3-2にするしかなく5位に終わるなど、ジャンプのミスがあった選手がそのまま低迷してしまった形です。

 

羽生結弦 カレンダー 2014年

そんな中で、非公式ながら自身が持つSP世界歴代最高得点をさらに上回る103.10を出して首位になったのが、羽生結弦選手。
冒頭の4回転に続き、質の良い3アクセルを決め、最後のコンビネーションを成功させると演技をノーミスできっちりまとめ、2位の町田選手に10点ほどの差をつけて、明日のフリーに臨みます。

 

羽生は明日のフリーについて「しっかりと今日に負けない演技を目指して、明日は明日のやるべき事をしっかりとやりたい」と話していました。

 

そして、その羽生選手の点数がコールされる中、高橋選手が登場、いつにもなく不安な表情に足の調子があまり良くないのでは・・と思われましたが、GPファイナルを欠場して全日本で決めるしかない高橋選手は怪我をおしての出場の中、冒頭の4回転は両足着氷した他、次の3アクセルをきれいに決めたかと思った瞬間、転倒してしまうなど、その他でもいつもの精彩さを欠いた演技となってしまいました。

 

日ごろから高橋選手を指導している本田武史さんも、高橋の怪我について、ジャンプを飛ぶのも今週に入ってからであることや、怪我直後は足を付くのも痛かったという事を話していましたので、怪我明けといっても、まだ直りきってない中での復帰戦がいきなりオリンピックの選考会であることは、不安もあり、かなり厳しい中での戦いになっているのだと思われます。

 

SP後の会見で、高橋選手は今日の自身の演技について以下のように語っています。

 

「ジャンプの方で2つミス、スピンの方も回転が足らなかったり、ミスがあったりと、ここで決めておかなければ中々難しいところで決められなかったので、それがすごく悔しいです。」とコメント。

 

会場入りした時から厳しい表情だと言うのが印象的だったが?・・・という質問に対して高橋は、「気持ちで負けないように、することだけを考えて、中々自分の調子が上がらないので、その中でちょっと逃げてしまいそうだったり、引いてしまいそうな自分がいる所を強く保つ事だけを考えて今は過ごしているんですけれども・・・その緊張や不安が今日は出てしまっていたので情けないですね・・くやしいというか、情けないです、自分自身に対してね」と話しています。

 

明日のフリーはどんな気持ちで滑りたいかという質問には、「あまりもう考えずに、いいイメージだけ作って、いいことだけを考えてこれで最後の演技になってもいいやと思えるような、それぐらいの気持ちで明日は挑みたいと思います」と答えました。
世界ランキング3位、ISUシーズンベストスコアでも3位の高橋選手、実績があるだけに、この全日本選手権をなんとか乗り切ってもらいたいですね。

 

そして、この全日本で結果を出さなくてはならないのが、小塚選手。
小塚はジャンプでのミスがありながら90点を超える得点に自身でもびっくりし、「なぜこれだけ点数が出たのか分からなくて動揺している」と首をかしげていました。
冒頭の4回転トーループはオーバーターン、3-3回転の連続ジャンプもスムーズに決めることはできなかったが、転倒などはなく、ミスを最小限に食い止めたことと、演技構成点で高得点を出したことが幸いし、全体の3位という結果でSPを終えています。

 

小塚は「ジャンプの着氷がきっちりいかなかったが、明日にはつながった。しっかりやりたい」と試合後にコメント。

 

全選手、明日のフリーは自分の力を出し切って悔いの無い演技をしてもらいたいですね。

 

SPの結果は以下の通りとなっています。

 

1位 羽生結弦
103.10(技術点56.20 演技構成点46.90)

2位 町田 樹
93.22(技術点50.82 演技構成点42.40)

3位 小塚崇彦
90.70(技術点47.05 演技構成点43.65)

4位 高橋大輔
82.57(技術点36.97 演技構成点46.60 減点1)

5位 織田信成
77.72(技術点37.07 演技構成点40.65)

8位 無良崇人
71.25(技術点33.90 演技構成点37.35)

 

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