ソチ五輪から、フィギュアスケート競技に団体が登場します。
ソチでは団体戦が加わることで、これまでの4つではなく5つの種目でメダルが争われ、選手達にとっても、一つのオリンピックで同時に2つのメダルを手にするチャンスに恵まれることになり、フィギュアファンにとっても、選手の滑りを2度みることが出来るという楽しみが出来たオリンピック。
反面、フィギュアスケート競技は団体戦からのスタートということもあり、出場選手は、個人戦との調整といった部分に新たな課題もあるのかもしれませんね。
しかし、ソチ五輪開幕を数日後に控え、初めての競技ということで、どんなルールなのか、各ニュースサイトやスポーツ紙などで得た情報を、個人的に出場資格、競技のルールなどの項目別にわかりやすくまとめてみました。
●団体戦の日程
2月6日 男子シングルSP、ペアSP
2月7日 ソチ五輪開会式
2月8日 アイスダンスSD、女子シングルSP、ペアFS
2月9日 男子シングルFS、女子シングルFS、アイスダンスFD
●出場資格
団体戦に出場するには、4種目(男女シングル、ペア、アイスダンス)中、最低3種目で個人の出場枠を確保しなければならない。
●出場選手条件
- エリジブル資格を有している。(注1)
- 2013年7月1日までに満15歳を迎えたシニア資格を有している。
- 個人戦での出場権を獲得している。
- エントリー締め切りの2014年1月27日までにISUが指定した技術点ミニマムスコア(注2)をSP、FSともにクリアしている。
注1)エリジブル資格とはISU主催の競技会に参加する資格をもつスケーターのことです。
注2)ミニマムスコアとは、国際スケート連盟(ISU)が定める最低技術点のこと。又、ミニマムスコアは技術点のみの得点の規定で構成点は関係ないそうです。
●出場国条件
2013年GPF終了時点の1大会最大獲得ポイントを元に男女シングル各1名、ペア、アイスダンス各1名の最大獲得ポイント合計を集計し上位10か国が出場決定する。
- チェック⇒日本は出場選手条件、出場資格、及びポイントも10カ国中、カナダ、ロシア、アメリカに次いで4番目のポイントを獲得して出場が決定しました。これには、GPファイナルで共に優勝した羽生選手、浅田選手のポイント加算が大きかったと思います。
- チェック⇒団体要員として日本代表に選ばれたペアの高橋成美、木原龍一組(木下ク)ですが、エストニア代表のロシア人が、エストニアの国籍を取得できなかったため、昨年9月の五輪予選で獲得した出場枠を返上し、補欠の1番手だった日本が繰り上がり、個人種目でも出場権を得ました。
●団体戦への参加資格のある選手
男子シングル
- 高橋大輔
- 羽生結弦
- 町田樹
女子シングル
- 浅田真央
- 鈴木明子
- 村上佳菜子
アイスダンス
- キャシー・リード&クリス・リード姉弟
ペア
- 高橋成美&木原龍一
●団体戦競技ルールは?
選手登録について
男女シングルのように複数枠出場権を取っている種目に関しては、交代要員を含め事前に複数選手登録することができる。
チェック⇒日本の場合は、ペア、アイスダンスは出場権を獲得できても、元々派遣できる選手は一組しかない為、選手交代ができません。
男女シングルであれば、代表選手が各3名ずついますので、ショートとフリーで違う選手を出すことが可能です。(但しあらかじめ団体戦登録メンバーとして登録しておくことが必要です。)
滑走順について
ショートプログラムはランキング下位の出場国から演技を開始する。
フリーはショート終了時点で順位が下位の出場国から演技を開始する。
団体戦で獲得できる順位ポイントについて
1位10点、2位9点、3位8点・・・と順位が下がるごとにポイントが1ずつ下がり、10位は1点となる。
出場しない種目に関してはポイント無し。
チェック⇒ショート(SP)を終えた時点の暫定合計ポイントで、上位5か国がフリー(FS)に進出。
一カ国で獲得できる最大獲得ポイントは各種目10ポイント×4つなので、最大が40ポイントとなります。
タイブレークになった場合
最多獲得2種目の合計獲得ポイントの高い方、それでも並んだ場合は最上位2種目の総得点。
以降、最上位3種目の合計獲得ポイント、最上位3種目の総得点と続き、それでも並んだ場合は同順位となる。
メダルの授与対象について
授与対象はSP、FSの二つのセグメントのどちらかで実際に演技をした選手全員。
たとえば、SPとFSで選手交代を行った場合どちらの選手にもメダルや証書が与えられることになる。
ルールはざっとつかめましたか?
次に団体戦のメダルの有力国はどこなのか、どんな予想がされているのかチェックしてみたいと思います。