フィギュア・羽生が目指す4回転5種類 その得点は?過去にとべた選手は?

      2017/10/19

ソチ五輪で金メダルを獲得した。
これからは五輪王者として追われる立場になりますが、それでもまだ19歳、伸び代も大きく、これから日本男子のフィギュア界を牽引していく存在になると思われます。

 

 

そんな羽生がソチ五輪のエキシビションに参加後、今後の目標として挙げたのが4回転ジャンプを5種類にまで増やすことだといいます。
日刊スポーツの記事によれば、新たに挑戦する4回転ジャンプについて「初めてやるとか、そういう史上初とか大好きなんで」と話したそうで、今はトーループとサルコーをプログラムに入れているが、「たぶん5種類まではなんとかなるかな」とニコリと笑ったといいます。

 

確かに今シーズンも4回転トーループに関しては抜群の安定感があり、サルコーについても練習では綺麗に下りていましたね。

 

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羽生はSPでは歴代最高得点で金メダルを獲得、その得点源ともなっているのが4回転ジャンプ、加点のもらえる流れのあるジャンプを飛んでいます。

 

正式な呼び方は「クアド(Quad)ジャンプ」ですね。

 

ちなみにその得点ですが、4回転トウループは10.3、4回転サルコウが10.5、4回転ループ 12.0、4回転フリップ12.3 4回転ルッツ13.64回転アクセル15.0と飛べればいずれも高得点、中でも4回転アクセルなどは、実際には4回転半回らなくてはいけないので、かなりの技術が必要になると思われます。

 

●4回転を跳ぶ選手たち

前回のバンクーバ五輪で優勝したアメリカのライサチェック選手は4回転を回避し、演技をミスなくまとめ金メダルを獲得しましたが、そこから4年、今や4回転を回避した選手はメダル争いの位置にはいけないといっても過言ではないぐらい、上位選手のほとんどが4回転ジャンプをプログラムに入れています。

 

ちなみに4回転ジャンプですが、全6種類のうち国際スケート連盟(ISU)の承認条件を満たした大会での成功は3種類だといわれています。
トーループは88年世界選手権のブラウニング(米国)、サルコーは98年ジュニアGPファイナルのゲーブル(米国)、ルッツは11年コロラドスプリングズ選手権のムロズ(米国)が初の成功者とされ、女子での成功者は02年ジュニアGPファイナルでサルコーを決めた安藤美姫さんだけなのですね。

 

他にジャンプの数では、1999年スケートアメリカにおいて、ISU公式戦で初めて1つのフリースケーティングで3度の4回転ジャンプ(4回転サルコウ-3回転トウループ、4回転トウループ、4回転サルコウ)を成功させたティモシー・ゲーブルというクワドキング(4回転の王)と称えられた選手が有名ですが、とんだジャンプの種類はトウループとサルコウの2種類です。

 

他にも最近ではカナダのレイノルズ選手が2010年スケートカナダにおいて、ISU公式戦で初めて1つのショートプログラムで2度の4回転ジャンプ(4回転サルコウ-3回転トウループ、4回転トウループ)を成功させていますし、ロシアのマキシム・コフトゥンも今季、ロステレコム杯でSPに2回の4回転を入れて成功させるなど、他にも一つの試合の中で4回転を数回跳んでくる選手はどんどん増えている状況です。

 

これだけ4回転を跳ぶ選手が増えてくると、次のオリンピックまでの間には種類を増やしてくる選手も出てくる可能性はありますね。

 

ロシアの皇帝、プルシェンコについても過去の試合でトウループとサルコウを成功していますが、彼は練習で5種類の4回転ジャンプを成功させている選手の一人ともいわれ、2001年ロシア杯フリースケーティングでは転倒してしまいましたが、4回転ルッツに挑戦しています。

 

羽生選手は現在、自身の4回転について「ループは片足でステップアウトまではいきましたし、ルッツは回りますし、アクセルもある程度は回って、技術的には回転不足でこけるくらい」と話しているそうで、オフシーズンにすでに練習しているといいますからすごいですね。

 

ちなみに、フリップは「跳べてもプログラムに入れないから重要視していない」といいますが、ループ、アクセルの成功者はまだおらず、もし現実になれば、男子フィギュア初となります。

 

羽生は今シーズン最後となる来月26日に日本で開幕する世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)にまず挑み、その後のオフにジャンプの精度を上げていきたいといいます。

 

世界選手権では12年に銅メダルを獲得していますが「ものすごく大事な試合。金メダルがない試合」そして、「世界選手権も大事。羽目を外さない程度に楽しみたい」と気持ちを引き締める羽生はその先までも見つめているようです。

 

●4回転の今まで

フィギュア界の歴史にその名を残した2002年ソルトレーク五輪でのアレクセイ・ヤグディン選手とエフゲニー・プルシェンコ選手の対決でも、すばらしい演技とともにリスクがありながらも挑戦する4回転が存在してきた歴史があるようです。

 

しかし、その後、フィギュアスケートの採点方式変わり、4回転ジャンプに挑戦して回転不足認定されたら4回転の基礎点から出来栄えを減点するのではなく、3回転の基礎点から更に出来栄えで減点、という二重の減点がなされていた時代がありました。
それでは、頑張って4回転に挑戦しても失敗しては報われないという時期には4回転を飛ぶ選手は減ったといわれています。

 

女子の浅田真央やプルシェンコのように、常に自分の出来る最高の技術を求めて取り組んできた選手たちを評価する動きとして、現在のルールでは多少失敗しても、4回転に挑んだ評価はされるようになってきています。

 

その結果として4回転に挑戦する選手が増え、試合でも失敗を恐れずにジャンプに挑む姿や、それが成功したときにはさらなる感動をよぶ状況になっていますね。
実際にソチではフリーを滑った24人中17人が4回転を構成に入れていたそうで、そのうち、羽生選手を含めて3人が2種類を組み込んでいました。

 

プルシェンコが活躍した時代には間違いなく4回転と演技を両立した選手がいたわけで、その後4回転を飛ぶリスクのほうが大きい時代を経て、現在の4回転に果敢に挑戦する時代が再び来たことを、ずっとフィギュアを続けてきたプルシェンコは、うれしく感じているのではないかと思います。

 

そのプルシェンコを尊敬するという羽生も五輪で4回転を成功させ、金メダルを獲得しましたが、その羽生にプルシェンコが送ったのは「今は、私が君のファンだ。」という言葉。そして「でも、一番大事なのは、健康であること。それを私は願っている・・・」というメッセージでした。
その言葉をかみしめるように聞いていた羽生。

 

素人が思う以上に、衝撃が大きく体への負担も大きいといわれるジャンプ、羽生選手にもプルシェンコのように息長く人々を魅了する演技を続けて欲しいと思うのと同時に、その為には怪我のないように気をつけて、今後のスケート人生をますます充実させていってもらいたいと思います。

 

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