世界フィギュア 男子シングル、羽生が逆転の金!町田は銀!

フィギュアスケートの世界選手権の3日目、28日に男子フリーが行われ、ショートプログラムで3位だったソチ五輪の金メダリスト、羽生結弦がフリーで逆転の優勝となった。

 

 

SPでは4回転の転倒が響き、3位と出遅れた羽生。

 

このところの試合で完璧ともいえるSPは、滑るたびに歴代最高得点を塗り変える出来栄えで、特に冒頭の4回転は安定感もあり、ミスすると思えない状況だったが、めずらしく転倒してしまった。

 

4回転ジャンプはSPの大きな得点源でもあり、このジャンプのミスがそのまま、順位に反映した形の3位という結果に、試合後のインタビューで羽生は開口一番、悔しさを口にしていた。

 

「久しぶりにこういうジャンプをしてしまった」と反省する一方で、その後は立て直した自身の演技に「しっかり集中してやろうと切り替えられたので、このプログラムをやってきて成長できたなと思います」と今シーズンの戦いで成長した部分も認めた。

 

そして、町田との点差を追う形で迎えたフリー。

 

羽生が今シーズンはじめからフリープログラムに組み込み、失敗しても試合で挑戦しつづけてきた4回転サルコウをなんとかこらえて成功させた。

 

ソチ五輪で金メダルに輝き、シーズン終了の最後の大舞台に向けて、ここまでの連戦に、腰やひざなどの痛みもあったといわれ、少々疲れているようにも見えたが、その後も大きなミスはなく演技をまとめ、191.35点で合計282.59点で初優勝を飾った。

 

最終的にはこのジャンプの成功が、そのまま金メダルにつながったといえる町田との差はわずかに0.33点での優勝だった。

 

羽生は今シーズン、グランプリファイナルを制し、五輪で金、そして世界フィギュアのタイトルを獲得すれば、シーズンタイトル総なめというヤグディンに続く2人目の快挙もかかっていた。

 

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勝利後のインタビューでは、勝因について、「意地です。意地と気合だった。(最後は)かなり疲れていた。五輪のチャンピオンになって世界選手権で優勝したのは2002年のヤグディンさん以来。憧れていた選手たちにちょっとでも近づけたかな」と語っていた。
結果として、今シーズンの主要な試合を全て優勝で飾る偉業も成し遂げた。

 

SP首位だった町田樹は、羽生についでの銀メダルを獲得した。

 

町田にとって、今シーズンのショート、フリーは思い入れの強い作品。
まずSPのエデンの東で自身最高傑作ともいえる完成系の演技を見せると、それは点数として評価され、首位に立った。

 

このSPの結果に、表彰台を視野に入れてのぞんだフリーだったと思うが、それ以上に、フィギュアスケートを1つの芸術作品として捉えている町田にとって、今シーズンを終えるにあたり、プログラムの完成系を観客や視聴者に見せたいという気持ちも大きかったのではないだろうか。

 

フリーでも大きなミスをすることなく、ジャンプもまとめ、184.05点を出し、合計282.26点という自身最高得点を出した。

 

ISU公認の試合で280点を超える点数を出しているのは、羽生とパトリック・チャンのみだったが、ここに町田が加わった。

 

そして、SP2位のハビエル・フェルナンデス(スペイン)は179.51点で合計275.93点の3位。
フリーは4回転を3回入れるプログラムで、綺麗なジャンプを見せたが、一つ、3回転ジャンプが1回転になってしまうミスがあった。
終わってみて点差をみると、この一つのジャンプのミスは惜しかったかもしれない。

 

又、高橋に代わって急遽世界フィギュアへの出場が決まった小塚は3週間前に出場が決まり、そこから猛練習で臨んだ試合に、精いっぱいの演技で6位に入った。

 

日本人選手が1位、2位という結果に日本の男子フィギュアは益々強くなった印象を受けた。

 

明日は女子シングルのフリーが行われる。

 

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