AKB卒業組の明暗 個人の活動になった芸能界で今後どうなる?

ここ数年で次々と卒業していったAKBの初期メンバー。

 

 

不動のセンターといわれた前田敦子に続き、篠田麻里子、板野友美、そして今年は大島優子と一時代を築いた人気メンバーがAKBを去っていき、卒業間近ではといわれるメンバーもいる。

 

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AKBの中には、同じくアイドルグループとして成功を収めたモーニング娘。の活躍をみて、アイドルを目指したというメンバーも多いが、そんなモー娘。と入れ替わるように人気を獲得していったAKBも、モー娘。がそうであったように、卒業後の活動に苦労しているようだ。

 

AKBは総選挙という形で自身の人気が票数に現れ、それによって順位付けされる。
そこで上位にいた彼女達ならば、独立して活動しても当然、ファンの後押しがあると感じるのかもしれない。
しかし、仮にAKBというグループにいるからこその人気だったとすれば、そこから抜けたらAKBのメンバー達は、自身が思い描いた活動のイメージと現実にズレを感じているかもしれない。

 

AKBを卒業した篠田は、モデル、女優業という自らが望んだ活動を続けてきたと思われるが、7月には自身がデザイナー兼プロデューサーを務めていた「ricori(リコリ)」が、7月15日をもって全3店舗を閉鎖すると発表。
リコリの運営会社である株式会社リゴレも営業を停止し、自己破産すると報じられるなど、風向きが悪い。

 

又、10月4日に東京拘置所で行われる『第3回東京拘置所矯正展~「まち」とともに~』に参加することがわかると、ネット上には、篠田が写ったイベントのポスターが大量にアップされており、テープカットなどに参加するという情報に対して、SNSやウェブ掲示板では「悲惨だ」「落ちぶれた」などの声があふれているのだ。

 

しかしこのイベント、2012年から毎年開催されており、第1回のゲストは松山千春や藤原紀香と落ちぶれているどころか芸能界の超大物が招かれているのだというから、篠田にとっても悪い話ではないはずなのだが、おそらく東京拘置所というイメージに加えて、ブランドの全店舗閉店といったネガティブなニュースの影響も大きいのではと思われる。

 

しかしそれ以外に、AKBを卒業した元メンバー達の営業がそれまでの華やかなイメージからかけ離れたシチュエーションで行われている現実が、篠田への「落ちぶれた」という揶揄につながっているともいわれている。

 

例えば、同じくAKBを卒業した板野だが、今年7月にリリースされた1stフルアルバム『S×W×A×G(スワッグ)』発売を記念してライブと握手会で全国を回ったが、その内容はAKB時代とは雲泥の差だったといわれる。

 

千葉のマイナーなお祭りの野外ステージに始まり、山梨のショッピングモールや沖縄のスーパーのイベント広場と、その様子はネット上でも「悲惨すぎる…」と言われ、まるで昭和の演歌歌手のようなドサ回りだったと話題を集めた。

 

新譜の発売イベントといえば、タワーレコードのようなメガストアで開催されるイメージがあるが、板野の現実はかなり厳しいものだったようである。

 

又、板野の場合、歌唱力や身長とファッションのアンバランスさが際立ち、過去のブランド力を失い始めているといわれ、現状を打破するために、演技にも興味を示し始めたそうだが、業界の評価は低いという。

 

河西智美に至っては、所属事務所であるホリプロの力で、卒業当初は『アッコにおまかせ』(TBS)などに出演していたが、今や華やかな舞台で見ることは皆無に等しいといわれる。

 

大島優子はその中でも一番安泰ではないかといわれて卒業し、先日AKB48卒業後初の写真集を発売、売上げも好調の様子だが、彼女が目指していた女優の活動については、あまり話は聞かれず、むしろ「バラドルへの方向転換をすべき」(業界関係者)という声が多いようだ。

しかし、現場うけがよく、番組での対応力もその辺のバラドルをはるかにしのぐといわれており、期待されている方向性があるだけ、先が明るいともいえそうだ。

又、前田や大島よりも女優として評価が高いのが、やはり卒業した秋元才加だという。
彼女も女優業に憧れ、AKBを離れたクチだが、舞台関係者からは「とにかく勉強熱心。独特の顔立ちもあって、存在感があるといわれている」など評価する声が相次いでいる。
ついには、あの三谷幸喜演出の舞台にも出演し、舞台関係者によると「彼女の姿を見た三谷さんが『いいね』とひと言こぼし、すぐに出演オファーを出した」というから、今後の活動にも注目が集まる。

 

明暗はあるものの、卒業した彼女達の活動が今ひとつパッとしないのはなぜなのだろうかという問いに業界関係者はこう指摘している。

 

「そもそもで、AKB48は『クラスで10番目に可愛い女の子』の集まりです。その10番目ばかりを集めて、そこからファンが順位をつけていく。10番目ばかりなので、ファンもルックスで選ばず、総合的な評価をする。その総合的な評価が生まれるのが、握手会などでの対応です。だから、ファンは熱狂的になっていった。しかし、卒業すれば、10番目との競争ではなくなります。大海に放り出される訳です。さらに、卒業と同時に、ファンとの距離感が出来る。ファンのエネルギーも減ります。また、本人たちも、元々は10番目だったのに、自らが2~3番目に可愛いと立ち位置を勘違いしてしまったように思います」(TOKANAより)

 

こういったことに気づき、軌道修正を始めたように見えるのが前田敦子だといわれる。

 

前田は、今年に入り、演技指導の激しさで知られる蜷川幸雄氏の舞台に挑戦し、個性派俳優の柄本時生と「ブス会」を作るなど、どこか吹っ切れた感がある。

 

AKBという後ろ盾をなくしても、自分の立ち位置を冷静に理解することが芸能界での第二の道へとつながっていくのかもしれない。

 

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