女優・上野樹里 実はどんな人?次に出演するドラマは?

上野樹里といえば、『天然キャラ』『扱いにくい女優』『共演NG』といったキーワードが出てくる。
本当はどんな女優さんなのだろうか。

 

 

数々のドラマや映画に出演している女優で、のだめカンタービレのコメディータッチな役柄や、ラストフレンズでは、性同一性障害というシリアスな役、大河ドラマなどにも主演し、演じるとなれば、役に入り込むことでも良く知られている。

 

先日、上野が初めて出演した映画の監督が、オーディションで初めて出合った上野についての印象を語る一幕があった。

 

そのエピソードに「上野樹里」という女優の人柄を垣間見ることが出来るような気がしたので載せてみたい。

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上野の映画デビュー作は2003年の監督作「ジョゼと虎と魚たち」。

 

犬童監督が妻夫木聡のために書いた脚本だというが、この妻夫木の恋人役が100人オーディションしても最後の最後まで見つからなかったという。

 

恋人役は、大学を卒業する役柄から、当初20歳以上という条件でのオーディションだったというが、結局、年齢制限を外して募ったところ、当時16歳の上野が来たという。

 

監督の犬童氏は、上野が扉を開けて入ってきたら、その時点で「あ、とうとう来たな」という感じだったといい、上野の強烈な印象を振り返った。

 

その後に、オーディションで演技をした上野は、その映画の中で、池脇千鶴が演じる役をひっぱたくシーンの演技をすることになり、池脇の代役だった助監督を思いっきり殴ったという。

 

犬童氏は、それまでのオーディションで「本当に殴った子は誰もいなかったの」と言い、その後、本当にひっぱたかれた助監督が「おい、なにすんだ。やめろよ!」と言い、オーディションだから本気で殴る必要はないとし、演技をやり直すことになったというのだ。

 

犬童氏いわく「で、樹里ちゃんが本当に凄いのは、もう1回やり直したら、もう1回殴ったの。だからもう、役に入ると、全然関係ないの、多分」と、役への入りこみ方の違いを語った。

 

そうしたオーディションを経て、上野は大抜擢され「ジョゼと虎と魚たち」で、映画デビューを果たすことになったそうだ。

 

役柄に没頭すると他が見えなくなる、こんな部分が女優としては才能なのだろうが、見方によっては扱いにくかったり、反感を買いやすいところでもあるのかと感じる。

 

上野の幼少期は、父の事業の失敗や、母親の急死などでつらい少女時代を過ごしたようだ。

 

芸能界には、親に内緒で友人にとってもらった写真を使い、ティーンズファッション雑誌の専属モデルのオーディションに応募し、最終選考まで残ったという。

 

その時に、上野が最初に所属することになったウィルコーポレーションから声をかけられたことが、芸能界に入るきっかけになったようだ。

 

CMのオーディションを受け続け、ダノン・ヨーグルト、クレアラシルと起用され、注目を浴びるようになった矢先、上野がまだ中学生の頃、母親が亡くなったのだという。

 

その母が、生前「演技も出来たらいいのにね」と樹里に言ったことが、女優を目指すきっかけになったと言われている。

 

2002年に、NHK月曜ドラマ『生存 愛する娘のために』で女優デビュー、中学卒業後に上京して本格的に女優を目指すことになったその後もCMや映画に出演を果たすが、事務所が弱小で力がなく、仕事はすべてオーディションで勝ち取ったようだ。

 

2003年に上野はNHK朝の連続テレビ小説『てるてる家族』に出演するが、そこで共演した俳優の岸谷五朗が、樹里の才能に驚愕して、自身が所属する事務所「アミューズ」への移籍を勧めたという。

 

しかしデビューから世話になってきた事務所を裏切ることはできないと、移籍に応じなかった上野の才能を惜しんだアミューズは、上野が在籍していたウィルコーポレーションを吸収合併して、アミューズのモデル部門とすることで、樹里を獲得したという。

 

因みにこの時、吉高由里子を含むウィルコーポレーションに所属していたタレント全員がアミューズに移籍している。

 

アミューズと言えば名だたるタレント、歌手、俳優が所属する大手事務所。
以降、上野は才能を開花させるべく、次々と映画やTVへ出演していく。

 

中でも一躍、上野の知名度をあげたのが、2003年映画『スイングガールズ』。

 

このオーディションに応募、脚本・監督の矢口史靖から、主役の鈴木友子そのものがやってきたと言わしめて、主演の座を勝ち取った。
『スイングガールズ』は2004年に公開されて、大ヒットを記録、第28回(2004年度)日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、上野樹里は一躍人気女優になった。

 

こうしてみると、上野の人生も、女優としてのスタートも決して順風なものではなかったが、自らの力で切り開いていったと言ってもいいかもしれない。

 

色々な作品に出演する際のコメントを見ても、仕事に対して、気軽さは感じられず、真摯に女優というものに向きあい、演技に対するまっすぐな姿勢をみせている。

 
過去の取材では

「衣装やメイク、髪型は自分が身にまとうものだから、事前にしっかり意見を聞きたいんです。下準備も含めて表に立つところまでが、役者の仕事だと思っています。楽しみながら、きちんとやり切りたいんです」
(日経ウーマンより)

と事前の下調べや準備は怠らず、役作りにかける思いも、時間も人一倍のようだ。
 

そこに、一度演技に没頭すると周りが見えなくなるという性質が加わると、時として、扱いにくい女優ととられてしまうような気もする。

 

視聴者にとっては、扱いにくい女優=魅力のない女優ではないだろう。
演技で魅せてくれればそれでよしという気もするのだが、実際、周りにいる人たちは、振り回されてしまうのかもしれない。

 

2011年のNHKの大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」に主演後、しばらくドラマ出演がなかった上野だが、今年の4月期には久しぶりにアリスの棘に出演、今後はTBS系列の“金曜ドラマ”枠にて、2015年の1月から放送される生田斗真&小栗旬出演ドラマ「ウロボロス」に出演することが決まった。

 

上野は本作のヒロインであり、生田斗真演じる主人公の刑事・龍崎イクオのもうひとりの相棒である日比野美月役を演じる。

 

東大出のエリートキャリアでありながら所轄署でイクオとタッグを組み、普段はパッとしない彼に苛立ちながらも、イクオの“もうひとつの顔”に気付く鋭い女性として描かれる。
刑事役に挑戦するのは初となる上野が見せる、新しい一面、どのように役になりきるのか、是非期待してみたい。

 

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