先日、ポテトのL、Mサイズの販売を休止した日本マクドナルド。
輸入ポテトの大半を占める米国産の出荷が、米西海岸の港湾労使の交渉の長期化で大幅に遅れている為と言われるが、日本はこの労使交渉問題で最も影響を受けた地域の一つだと指摘するのは、フィナンシャル・タイムズ紙だ。
日本は主にアメリカから冷凍じゃがいもを輸入しており、日本マクドナルドは12月発注分の55%しか受け取ることが出来なかったといわれる。
アメリカがダメなら、他の国から輸入出来ないのかと思うのだが、アメリカ以外の国にフライドポテトを製造する設備を持たないため、他国から調達することはないとウォール・ストリート・ジャーナル紙は報じている。
そこで同社は緊急対策として、冷凍ポテト1000トンを航空便で、1600トンは東海岸経由の船便で調達したが、それでも年末年始の繁忙期を前に、十分な量は確保できていないという。
数年前にはポテト食べ放題を実施した店舗もあった事が今では懐かしいが、それにしても今回のポテト不足はマクドナルドにとって痛い問題だ。
少し前に賞味期限切れ鶏肉問題があり、その影響からか7月から9月までの期間に94億円の純損失を計上した同社は11月、10ヶ月連続の販売減少を報告した。
通年では、11年ぶりの損失となる、170億円の純損失を計上すると予想されているのだ。
年末年始のかき入れ時に挽回を図りたかったはずが、円安で輸入食材の値段が上昇する中、航空便などの緊急策によりコストは更に上がるとフィナンシャル・タイムズ紙は指摘している。
しかし、このポテトの調達難はマクドナルドだけの問題ではないようだ。ここに来て外食産業もその影響を受けているといわれる。
例えば、すかいらーくは今月、ファミレス1号店を開業した1970年以来初めて、フライドポテトを約250トン空輸するという。
(読売新聞より)
このままだと他の企業でも商品の見直しや値上げにつながる可能性があるかもしれない。