記念スイカ 転売屋はボロ儲け

12月20日、東京駅開業100年の記念に販売されたスイカ(Suica)。
この記念スイカを購入するために発売当日、9000人以上の人が並んだ。

 

 

しかし、これほどの人数が集まるとは思わなかったのか、誘導員を配置、整理券配布、ロープ張などの対策は一切行われておらずその結果割り込みなどが発生し、トラブルになった。

 

そして発売開始から2時間半が経過した頃、予定した1万5千枚のうち、8090枚を売った後、販売が急遽中止されたのだ。

 

当然、記念スイカを買えた人と買えなかった人が出てしまい、購入できなかった人たちからの怒号が東京駅に響き渡った。

 

そもそもこの記念スイカを購入するにあたり、徹夜禁止、前日泊まり込み禁止を呼び掛けていたようだが、前日から多くの人が並んでいたという。

 

つまり前の方で並んでいた人の多くは前日から来ていた人ということになり、その人達が記念スイカを購入できた可能性が高いことになる。

 

そして、呼びかけ通りに前日ではなく、当日購入の為に東京駅に来た人は買えなかった可能性が高く、こうした不公平感がより騒ぎを大きくしたと思われる。

 

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しかも、徹夜組の中にはオークションへの転売目的のために並んでいた人が多数いたとみられ、予定枚数までいかないうちに販売をうち切ったことにより、これを手に出来た転売屋にとっては、更に価値ある商品となった。

 

販売された記念スイカの一部は「ヤフオク!」などのインターネット競売サイトで早速転売され、中には20万円で落札されたケースも見られた。元値が2000円なので、実に100倍の高値で売れたことになる。

 

普通、転売をする場合はその商品を購入した価格以上で転売しなくては儲けはないため、多少のリスクは伴う。

 

しかし、このスイカは転売屋にとってはリスクの少ない商品である。

 

記念スイカの販売価格は2,000円なのだが、その内訳をみると、500円の預り金に、1,500円分のチャージ。

 

通常のスイカを購入する場合と同じで、スイカが使用済みでも、220円の手数料を払いさえすればチャージ金額と500円の預り金の全額が払い戻せる仕組みだ。

 

転売屋は仮に購入したスイカが売れ残ったとしても、損出は一枚あたりの手数料である220円。
売れなくても損出が少なく、むしろ高額で売れる可能性は高いというローリスクでハイリターンな商品といえる。

 

転売屋の立場で言えば、おいしい商品なのかもしれないが、純粋にこの記念スイカが欲しかった人が、もし遠方から購入のために東京駅まで足を運んだとしたら、交通費だけでもバカにならないだろう。

 

JR東日本は22日、記念スイカを増刷して、希望者全員に販売する方針を打ち出したが、転売対策に関しては特に対策は取られていないようだ。

 

今後は販売方法の見直しを含め検討が必要だろう。

 

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