羽生 ショートに続きフリーでも世界最高得点 ファイヘル進出へ!

フィギュアスケートのグランプリシリーズ最終戦、NHK杯は28日、長野市ビッグハットで行われ、前日のショートプログラム(SP)で世界最高得点となる106.33点を記録した羽生結弦が男子フリーで、世界最高得点となる216.07点を記録し、SPと合わせて322.40点で優勝した。
300得点を超えるのは史上初めてとなる。

 

この結果、12月にスペインのバルセロナで開幕するGPファイナルへの進出を決めた。

 

羽生は、冒頭の4回転サルコウ、続く4回転トウループを軽々と決めると、後半に配した4回転トウループからの連続ジャンプも鮮やかに下りる。

 

和風の音楽「SEIMEI」に合わせ迫力ある演技を披露、すべてのジャンプを見事に成功させると最後の決めポーズでは満面の笑み。右手で大きく拳を振り下ろし喜びを爆発させた。

 

ミスのないジャンプ、演技に対して基礎点に加え、GOEでは3点近い加点がついた。
難度の高い構成をノーミスで演技し、昨日のショートに続き、フリーでも世界最高得点をマーク、これまでカナダのパトリック・チャンが持っていた295.27点を30点近く更新した。

 

300点を大きく越える衝撃的な得点で優勝した羽生結弦選手は、「このスコアは皆さんのおかげです。スコアはびっくりしました。カナダ大会から本当に血のにじむような練習をしてきました。『やってやるぞ』とは思っていた。今回のフリーはすごく緊張していてコーチと話すこともなかった。長野オリンピックと同じリンクでプレッシャーがあったが、『絶対王者だぞ』と言い聞かせてやっていた。これ以上の演技ができるように練習を積み重ねたい」と興奮した様子で話した。

 

今大会の結果は以下の通り。

【男子シングル】

1位 羽生結弦 322.40点
2位 金博洋  266.43点
3位 無良崇人 242.21点
5位 田中刑事 234.90点

【女子シングル】

1位 宮原知子 203.11点
2位 コートリー・ヒックス 183.12点
3位 浅田真央 182.99点
10位 木原万莉子 163.19点

 

●GPファイナル進出者決定

男子シングル

ハビエル・フェルナンデス(スペイン)
羽生結弦(日本)
宇野昌麿(日本)
金博洋(中国)
パトリック・チャン(カナダ)
村上大介(日本)

女子シングル

グレイシー・ゴールド(アメリカ)
エフゲーニャ・メドベデワ(ロシア)
宮原知子(日本)
浅田真央(日本)
エレーナ・ラジオノア(ロシア)
アシュリー・ワグナー(アメリカ)

 

●女子は宮原が優勝 浅田は3位もファイナル進出へ

自己最高得点をマークした宮原は安定感のある演技でGPシリーズ初優勝、ファイナル進出も決めた。

 

昨日のSP4位から巻き返しを狙った浅田真央は、フリー2位で順位を一つ上げて表彰台を死守したものの、表情に悔しさをにじませた。

 

演技終了後のインタビューで「ショート、フリーともに思っていたような演技ができず、残念な試合になってしまいました。たくさんの人に応援してもらったので、いい演技で恩返ししたいと思っていたので残念です」と語った。

 

浅田の構成は、ハイリスク、ハイリターンの3回転ジャンプが8つ入る難しい演技構成。
成功すれば高得点が期待できるものの、その分リスクも大きい。

 

冒頭のトリプルアクセルでは空中で回転がほどけて両足着氷となり、続く3回転―3回転のコンビネーションは2つ目のジャンプが2回転になってしまった。

 

さらに後半のコンビネーションジャンプでは最初の3回転フリップがバランスを崩し、単独ジャンプになってしまうなどミスが相次ぎ、GP出場大会の連勝は8でストップした。

 

それでもGPファイナル進出は決定。浅田は「ファイナルまで時間がないので、自分のできなかった演技を振り返って、気持ちも演技もすべて見直していきたい」と前を向いた。

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