4月16日にニューシングル『時空を超え 宇宙を超え/Password is 0』をリリースし、オリコン週間シングルランキング5作連続1位の快挙を達成したモーニング娘。’14。
そのリーダーである道重さゆみのグループ卒業が29日発表された。
道重といえば、今やモーニング娘を牽引しているリーダーであり、何よりも再ブレイクの立役者でもある。
後藤真希や中澤裕子などは抜けてしまった後だが、2003年1月に田中れいな、亀井絵里と共に6期メンバーとして加入、安倍なつみや、辻希美、加護亜依、矢口真里、石川梨華などがいた全盛期のモーニング娘。を知っている最後の1人だ。
当時は、モーニング娘。のようなアイドルになりたいとあこがれて、歌手を目指した現アイドルも多いのではないかと思うが、そういった世代が、現在、人気アイドルグループのメンバーとして活躍する中、モーニング娘。は低迷していた時期もあった。
しかし、道重は長年にわたって共に戦ってきた先輩や同期がすべて卒業した後は、リーダーとしての責任を全うするべく、時に葛藤しながらも、年齢の離れた後輩たちを必死に引っ張ってきた。
その想いをテレビ番組で涙ながらに語ったエピソードも有名だが、気付けばモーニング娘。は、オリコン週間シングルランキング5作連続1位という、同グループにとって前代未聞の快挙を達成。道重さゆみリーダー時代に2度目の全盛期を到来させ、再び世間の視線を振り向かせてみせたのだから、功績は大きいだろう。
道重が卒業を意識した一つのきっかけとなったのは、2013年11月【モーニング娘。コンサートツアー2013秋 ~ CHANCE!~】という日本武道館公演だという。
道重は当時、そのコンサートについて、「これは私、個人的なお話なんですけど、私にとって先輩も同期もいないっていうツアーは初めてでした。正直、大丈夫かなぁ~って思いました。……でも、大丈夫でした! それは、なんでだと思いますか? それは……、後輩たちが頼もしくなっていたからです!」と話している。
その言葉を聞いた後輩たちが大号泣した場面は、道重が如何にリーダーとして優れた存在であるか語る上で、欠かせないエピソードとなっているようだ。
夜には、自身のブログを更新し、改めて卒業を報告するとともに、二年前から卒業を意識していたことや、新たな決意を綴っている。
そして改めて卒業に関してこのように述べている。
「二年くらい前から卒業は意識していて、去年の秋ツアーラストの武道館の時に、れいなが卒業して、古いメンバーが私だけになって初めてのツアーが終わって」と綴り、「あのタイミングでものすごく後輩たちが頼もしくなったって感じました。なんか…安心しました」と回顧。「そして、つんくさんや会社の方と相談して、今年の秋ツアーのタイミングで卒業って事にさせてもらいました」と明かした。
さらに、道重は自分の人生において大切な発表だから、生まれ育った山口で発表したかったという思いを明かしている。
又、最後に「さゆみのできる限りの事をして、もっともっとかっこいいモーニング娘。に仕上げてから卒業して、次の世代にバトンタッチしたいと思っています」と全力で尽くすことを誓い、「どうかみなさん、秋までよろしくお願いします」と書き込んでいる。(道重のブログより引用・まとめ)
そんな道重の卒業について、プロデューサーであるつんく♂(45)もグループの公式サイトを通じてコメントを発表している。
グループの今後を考えて卒業を惜しみながらも、つんく♂曰く、“ロックな考え”に共鳴したことを明かしている。
さらにつんく♂は、こういうロックな考え方は私的にもすごく大好きで、今後どうしていくか、実際は2年近く話し合ってきたことを明かした。
結果、いろんな記録も更新している中、今年が道重にとって一番ベストな卒業タイミングであると思い、この秋の卒業を決定したと伝えている。
ブレイクしていた時代も、低迷した時代も見てきた。
CD発売日にイベントがないこともあった時代のモーニング娘。を再びここまで引っ張ってきた道重の力は大きいだろう。