フィギュアスケート 全米選手権が11日、ボストンでおこなわれました。
ソチ冬季五輪の代表選考会を兼ねて行われたこの大会ですが、女子は18歳のグレーシー・ゴールドがショートプログラム(SP)、フリーともに1位の合計211.69点で初優勝しました。
表彰台の3選手は以下の通りです。
動画は代表の選出者の内容も含まれます。
優勝 グレイシー・ゴールド 211.69点
2位 ポリーナ・エドモンズ 193.63点
3位 長洲未来 190.74点
今季は安定した滑りを見せており、当然、上位に入ってくると思われたアシュリー・ワグナー選手ですが、2度の転倒が響き、計182.74点で4位で終えたといいます。
この結果を考慮して選ばれる米国女子の代表枠は『3』。
ゴールド選手の代表入りはほぼ確実だと思われますが、後の2人は選考が難しい状況になるとスポーツ新聞などでは報じられていますね。
というのも、2位となったエドモンドは今季、シニアの国際大会の出場もなく、ジュニアGPファイナルも4位とそれ程実績があるわけでもない、長洲選手は前五輪のバンクーバにも出場していますが、GPシリーズはロシア杯で3位になっただけで、世界選手権も10年を最後に出場していない状況。
むしろ、実績を考慮するとしたら、アシュリー・ワグナーは、今季GPシリーズのアメリカ大会で2位、ファイナルにも進出し3位で表彰台にのっていますね。しかし今回4位という結果に終わっています。
アメリカの場合、以前はこの国内の選手権で一発勝負といわれる年もありましたので、そうなると表彰台からもれた選手は厳しい状況になると言えますが、今年はオリンピックシーズンという事で、アメリカでも選考基準が設けられているようです。
因みに、過去の記事と重複してしまいますが、ソチオリンピックアメリカ代表の選考基準は考慮される順に記載しています。
(1) 2014全米選手権(5位までの選手が選考対象となる)
(2) 2013GPFに出場した選手
(3) 2013世界選手権に出場した選手
(4) 2013GPSに出場した選手
(5) 2013四大陸選手権に出場した選手
(6) 2013全米選手権に出場した選手
(7) 2013世界ジュニア選手権に出場した選手
(8) 2013JGPFに出場した選手
こうしてみると、大きな大会での実績や出場も選考対象としているようですね。
日本の男子の選考の時のように、選考基準の内容をどのように考慮するかによって、表彰台の結果=代表ということではなく、選ばれる選手も変わってしまうような可能性もありそうです。
実際、今回全米選手権で優勝したゴールド選手は別にして、あとの2選手は、上記の基準をあまり満たしていないようです。
この大会で3位だった長洲選手を上記の基準に当てはめてみますと、(1)の全米選手権で3位、GPファイナルには進出しておらず、世界選手権にもここ数年出場していませんので(2)(3)の基準には当てはまらない状況ですね。
その次の(4)の基準のGPシリーズは出場しており、ロシア杯で3位、NHK杯では8位で終えているという状況。
今大会の結果以外はあまり良い状況ではないようです。
そして今大会2位だったポリーナ・エドモンズ選手ですが、先にも記しました通り、シニアの国際大会の出場もない15歳の選手。
今シーズンの主要な大会といえば、ジュニアGPファイナルに出場し、4位という成績を残しているぐらいで、(2)~(7)までの基準には該当しません。
では、実績もあり、今回も上位に入るのではと見られていたワグナー選手をこの基準に当てはめてみると、(1)の基準では5位までの選手が選考対象になっていますので、ワグナーも対象には入っていますね。そして、(2)~(4)の基準にも当てはまりますので、今回の全米選手権の結果が奮わなかったということぐらいで、条件的には選ばれる可能性も結構高いのではないかと感じます。
むしろ、どちらかといえば、選考に迷いそうなのは3人目の選手なのかもしれません。
米国五輪代表チームは12日午後(日本時間13日未明)に発表されるということなので、結果が出ましたら又載せたいと思います。
米国五輪代表チーム選出結果は以下をご覧ください。