中森明菜と松田聖子といえば80年代を代表するアイドルの二人。
2010年から体調不良の為、芸能活動を休止していた明菜と、近年はTV出演こそ減ったものの、現在も活躍している聖子の立場がここにきて逆転しているという。
明菜は昨年発売した2枚のベストアルバムが30万枚の売り上げを記録し、勢いそのままに12年ぶりの紅白歌合戦出場を果たしたが、その復活劇が同じレコード会社に所属する松田聖子の立場を微妙なものにしているというのだ。
聖子といえば、もともとソニーミュージックに所属していたが、2009年に、国外への展開まで視野に入れて海外セールスに強いレーベルでもあるユニバーサルルミュージックに移籍した。
2011年には作詞作曲に竹内まりやを起用した新曲「特別な恋人」を発売するも、売り上げは3万枚に届かないなど、移籍後はヒット曲にもめぐまれていなかった。
そして、聖子にとってさらに屈辱的だったのは、昔から何かとライバルとして取りざたされた明菜が、本人の露出がいっさいなかったにも関わらず、昨年8月に発売された2枚のベストアルバムが合計25万枚突破と大ヒットしたことだろう。
そして、その勢いのまま、明菜は昨年末の紅白に出場し、劇的な復活を果たした。
(週刊ポストより)
ユニバーサルは「特定のアーティストに特別に力を入れることはなく、松田聖子の移籍もない」と回答しているものの、すれ違いは今に始まったことではないようだ。
同上の音楽関係者によれば、
(週刊ポストより)
そう考えると聖子が違うレコード会社へ移籍したいと思う気持ちもわかるような気もするが、移籍への道は容易ではないという。
というのもCD業界は厳しく、オールタイムベスト盤の売り上げに頼る傾向が年々強まっているのだが、それは過去全作品からのチョイスになるといわれる。
そして、移籍している場合はレーベルをまたいでの企画、調整が必要となるのだ。
レーベル同士での軋轢を嫌う業界の体質もあり、ケンカ別れで飛び出しても行き先を見つけるのは至難の業だという。
実際に移籍したことで、その後の活動に支障が出ているアーティストは結構いるのも確かだ。
5年前に明菜が活動休止宣言した時には考えられなかった逆転劇が起きているようだ。