全日本フィギュア男子シングル 拮抗する男子代表は誰が獲るか?

      2017/10/19

フィギュアスケートのソチ五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権が21日から3日間、さいたまスーパーアリーナで開かれます。
ソチ五輪の代表枠は男女各3ずつ。

 
 この内容は女子を含むダイジェスト版
 

上位選手は実力が拮抗しているだけに、いかにミスなく自分の力を発揮できるかが重要になってくると思われます。

 

21日の開催を前にもう一度選考基準のおさらいと、シングル男子各選手の近況をチェックしてみたいと思います。

 

シングルは、全日本選手権終了時に、オリンピック参加有資格者の中から、以下の選考方法で決定することになります。

 

(1) 1 人目は全日本選手権優勝者を選考する。
(2) 2 人目は、全日本 2 位、3 位の選手とグランプリ・ファイナルの日本人表彰台最上位者の中から選考を行う。
(3) 3 人目は、(2) の選考から漏れた選手と、全日本選手権終了時点でのワールド・ランキング日本人上位 3 名、ISU シーズンベストスコアの日本人上位 3 名選手の中から選考を行う。

 

(1)の条件である全日本選手権での優勝は21日から行われる大会での結果次第ということになり、ここで優勝すれば、文句なしに五輪の代表の切符を手にします。

 

(2)の条件である全日本2,3位の選手と、GPファイナルの表彰台最上位者については、GPファイナルで優勝した羽生結弦選手が「GPファイナル最上位メダリスト」に該当しており、他の選手より頭一つ抜け出ている状況かと思われます。

 

しかし、日本では全日本選手権で優勝することが「確実」に代表を勝ち取るための重要な大会と位置づけされているため、全日本の結果が上位であり、尚且つGPファイナルでの結果を加味してと言う感じになるのではと思われます。これは、女子の浅田選手も同様ですね。

 

(3)については、上記の選考からもれた選手と全日本選手権終了時点でのワールドランキング日本上位3名、ISUシーズンベストスコアの日本人上位3名となっています。
この3枠目の基準が男女とも選考にかなり影響してくると思われます。

 

というのも、男子選手は実力が拮抗している選手が多く、高得点を出す4回転の出来によって順位が大きくかわってくるなど、近年の傾向を考えると確実に代表に入る選手を絞れないといった所があります。

 

因みに、(3)の選考基準になっているのは「全日本選手権終了時点各選手のワールドランキング」ですので、現在とは変わってくるかもしれませんが、現時点(12月9日時点)でのワールドランキングとシーズンベストスコアを下記に載せました。

 

羽生結弦 カレンダー 2014年

●男子シングル ワールドランキング
 1位 羽生結弦 フィンランディア杯優勝、GPF優勝
 3位 高橋大輔 NHK杯優勝
 6位 町田 樹 アメリカ杯優勝、ロシア杯優勝、GPF4位
10位 織田信成 ネーベルH杯優勝、GPF3位
11位 無良崇人 オンドレイ・ネペラ杯2位
17位 小塚崇彦 中国杯3位

 

●ISUシーズンベストスコア
上位から(SB)
羽生 293.25
高橋 268.31
町田 268.38
織田 262.98
小塚 230.95
無良 227.22

 

●頭一つリードしているのは羽生

 

羽生選手はジャンプに失敗が見られても演技全体をまとめる力、技術力がついてきており、得点も大幅に崩れない今季。
これで4回転が成功すれば、さらに高得点が期待できるというプログラム。ワールドランキング、シーズンベストスコアをみても、日本人最上位であることや、GPファイナルで優勝している実績から、「当確」と伝える記事もあります。どの順位であっても全日本の表彰台にあがることが出来れば、代表に選ばれる可能性は濃厚です。

 

●2番手、3番手は混戦模様 高橋の怪我の回復具合は?

 

今季前半のジャンプの不調を払拭するようなNHK杯のSPのすばらしい演技、そして同大会の優勝により五輪代表に近づいたと思われた高橋選手、GPファイナルの出場権を得たものの、右すねのけがで欠場ということで、この全日本が勝負となりそうです。

 

この時期に2週間、氷上にのることができないほどの怪我の影響は、精神的にも肉体的にも負担がかかったはずですが、高橋選手はGFファイナル欠場の報道が流れた際「練習が出来ない状況を焦らない選手はいないので、自分の気持ちを救うも追い込むも自分次第だと思っています。ポジティブに自分を導き、この状況にも目を背けずに向き合い、スタッフとも相談しながら今できることを精一杯やろうと思います」と話していました。

 

12月6日には氷の上に戻り、練習を始めたという高橋選手。
NHK杯後に、「(今季前半の)今までは五輪を目指すという目標で、その次にどうするというのが無かったので、目標を明確にしました。
今の目標は、五輪の金です。可能性は低いけれど気持ちを強くもっていきたい」と宣言していました。

 

何位であっても表彰台にのることがまず必要ですが、表彰台にさえのることができれば、ワールドランキング、シーズンベストスコアからみても高橋選手なら代表に選ばれる可能性は高いと思われます。

 

鍵になるのは怪我の回復具合ですが、是非頑張ってもらいたいですね。

 

その高橋選手の怪我の回復次第で2番手、3番手は入れ替わる可能性の高い選手が揃っている今シーズンの男子。

 

GPファイナルを欠場した高橋選手に代わって出場した織田信成選手はGPファイナルで3位、同じくGPファイナルで4位の町田樹選手と続き、そのGPシリーズでは出遅れたものの、全日本の表彰台にのるという一発勝負で五輪代表を狙うのは、小塚崇彦選手、無良崇人選手という具合に、男子は国際大会よりも厳しい戦いになると思われます。

 

厚い選手層を喜んでいいのか、上位選手の半分は五輪に行けないという現実もあり、一人一人が自分の力を存分に発揮して、ミスのない試合をすることが出来るかがシビアに問われる全日本になりそうです。

 

●今シーズンで引退の織田 前回のオリンピックの屈辱を晴らせるか

 

前回のバンクーバ五輪で競技中に靴紐が切れると言うアクシデントに見舞われた織田選手。結果も振るわず7位と、大きな悔いだけが残る五輪となった織田選手は「自分で自分を責めてしまって、なかなか練習にも身が入らずの状態だったんですけど。本当に前向きにとらえて、やるしかないんだなというふうに、今は思っているので」と話しています。
翌シーズン、コーチのニコライ・モロゾフ氏の元を離れ、04~08年まで師事していたリー・バーケル氏の膝元に戻り、ジュニア時代に滑ったリンクに戻ったのを機に自分のスケートを見直し、滑ることの喜びを取り戻したといいます。膝の負傷による治療、休業、リハビリを乗り越えたことでスケートへの情熱を強くしたという織田選手。

 

「4回転はショートではもちろん跳びますし、フリーでは2回と、アクセルを2回入れる予定」とジャンプ構成も自己最高を目指すといい、とオリンピックシーズンに懸ける気持ちを語っています。

 

織田選手も26歳、今までの経験が糧となり、全日本で良い結果を残せるよう頑張って欲しいですね。

 

●今年急成長の町田選手、無良選手は4回転の成功にかかる!?

 

今季、もっとも五輪への強い意欲をアピールし、TVのインタビューでも五輪への思いを強く語り続けているのは町田選手。
GPシリーズ2連勝出注目を浴び、GPファイナルでは、ショートの4回転が2回転になり最下位発進したものの、フリーで巻き返し4位となるなど、失敗を引きずらず、その試合その試合に集中できるようになったことも今年の強さを物語っているのかもしれません。

 

「昨日の事を引きずった演技をしたら、自分はもうソチ五輪にいく資格はないと腹をくくって、自分に挑戦状をたたきつけていました。1本のパンクで終わってしまう。時間は戻せないから、後悔しないためにも今の一瞬をしっかり生きないといけないと思った」語っていましたね。

 

町田選手はTVのインタビューでも「何のために自分が頑張るんだっていうことを、毎回、毎回明確にするというか、繰り返し繰り返し、自分の中に、その強い気持ちを植えつけるということを心がけていますね」と話しています。
「『人事を尽くして天命を待つ』じゃないけど、しっかり自分がやることをやって、準備をしっかりして、全日本に臨めば、あとは、スケートの神様が決めてくださると思います」と話すように、ソチ五輪への気持ちを強く持っている選手です。是非結果を出して欲しいですね。

 

又、4回転といえばこの人というぐらい、4回転トウループやトリプルアクセルのパワフルさや高さで群を抜く無良選手。
昨季ほどの勢いをシーズン前半戦では示せませんでしたが、全日本の表彰台2度の経験者は、この全日本の舞台で勝負に出て欲しいと思い
ます。

 

●不調の小塚選手 股関節痛を乗り越えて一発勝負で表彰台へ

 

11年世界選手権銀メダリストの小塚選手、代表になるだけの力はあるのにも関わらず、オリンピックシーズンである今季、不調なことが気になっていましたが、先日TVで小塚選手が股関節の痛みを抱えてスケートを続けてきたことが報じられていました。

 

手術をするにも完治まで半年はかかるそうで、オリンピックシーズンである今年、痛みと戦いながらソチオリンピック出場を目指すことに決めたということでした。

 

持病を抱えた中での挑戦は大変だと思いますが、全日本で結果を出すことでソチへの道は残されていると思いますので、是非頑張って欲しいですね。

 

全日本選手権は21日よりフジテレビ系列にて放送されます。

 

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