村上佳菜子 回転不足が響き5位に、壁を乗り越えて世界選手権へ!

フィギュアスケートの全日本選手権で、女子は16歳の宮原知子が初優勝を飾った。

 

 

2位は本郷理華でフリー121.93点、合計188.63点、3位には13歳の樋口新葉がフリー117.47点、合計181.82点で入った。

 

前日のショートプログラム(SP)で9位と出遅れたソチ五輪代表の村上佳菜子は、追い上げるも合計168.29点で5位に終わった。

 

全体的には綺麗にまとまった演技を見せていたが、「なぜ?」と感じるぐらいに点数が伸びない。
その原因は多くのジャンプで取られてしまった回転不足だった。

 

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村上は「狂ったように練習してきた」というだけに今大会には自信を持って臨んでいたはずだった。

 

そしてジャンプについても「絶対大丈夫と思った」と話していたSPの連続3回転などことごとく回転不足を取られた。

 

しかし、「ジャッジは厳しかったけど、取ってもらえている選手もいる。誰が見ても大丈夫なジャンプを、(世界選手権までの)あと3カ月で目指したい」と、世界選手権の代表に選ばれた村上は修正に意欲を見せた。

 

今年の全日本は、精神面でも厳しかった。
メダリスト・オン・アイスに出場した村上は「真央ちゃん(浅田)やあっこちゃん(鈴木明子)がいなくて…どこかで2人の背中を見てこうしてるからこうしようとやってきた。目標とする選手がいなかったのが、今までの全日本と違った」と話した。

 

村上にとって追うべき背中がいないシーズン、代わりに下の世代から追われる立場へと変わった。
追われる立場が想像以上の重圧となり、ハードなトレーニングを重ね、そのプレッシャーから逃れようとしたが、なかなかうまく行かなかった。

 

こうして考えると、今シーズン休養している浅田真央、そして怪我をしても果敢に戦い続ける羽生などの存在は色々な意味で大きいと感じる。
背中を見せてくれる選手の偉大さと、その選手が背負っている重圧というものも、村上の声を通して感じる。
さらにいえば、両者は「金」を期待され、世界の中で戦っている。

 

村上がこのプレッシャーから抜け出せた時に、新たな道が広がっているような気がする。

世界選手権では村上の弾けるような笑顔が見られることを祈りたい。

 

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