2015GPファイナル女子 優勝はロシアのメドベジェワ 宮原が2位と健闘!

スペインのバルセロナで行われたGPファイナル。
優勝したのは16歳、エフゲニア・メドベージェワ(ロシア)選手だった。
222.54点という高得点で今シーズンシニアに移行したばかりでいきなり表彰台の頂点に立った。

 

ロシアは次々と若手選手が育っているが、このメドベージェワもその一人。
シニア初戦のグランプリシリーズアメリカ大会で優勝を飾り、ロシア大会では2位と好成績を収めてファイナルの6人に入った。

 

ロシアといえば15年の世界女王、エリザベータ・トクタミシェワ、ソチ五輪の金メダリスト、アデリナ・ソトニコワなどの実力者をはじめ、リプ二ツカヤ、パゴリラヤなど同年代のライバルも多い中、ラジオノアとともにファイナルに出場、実力者がそろう中、ショート、フリーとも1位の点数で優勝を飾ったのは圧巻だった。

 

技術も高く、まだ若いが表現力のある選手で、特徴的だったのは「タノ」と呼ばれるジャンプの際に片手を上げる動作を複数のジャンプに取り入れている点。
そして、得点が1.1倍になる後半にジャンプをまとめてくるといった点数を取れる構成だ。当然難易度も上がるのだが。

 

他の選手も行っているが、通常のジャンプやジャンプを跳ぶ前後に難しいステップなどを入れてから跳ぶ、そしてジャンプを回りながらタノを入れることでGOEで加点が得られることを見込んでの構成は、勝ちにこだわったものと見て取れる。

 

国内の強豪の中から勝ち上がっていくためには基本的な技術の高さをベースに、こうした少しの工夫が順位を押し上げるという事なのかもしれない。
今後、注目の選手になるだろう。

 

●宮原選手は大健闘の2位!

 

日本選手は努力家で知られる宮原知子が持ち前の安定感のあるミスのない演技で自己ベストとなる208.85点で2位に入った。初出場の舞台でフリー、合計の自己ベストを大幅に更新。
宮原は「135点を目標にしていた。一気に超えたのでビックリしました。プログラム自体の作りと、あとは回転不足がなかったのがちょっとずつの積み重ねで点数が出せたのかな」。と語り、140点以上をマークした4分間を振り返った。

 

小柄でおとなしく、どちらかといえば地味な印象の宮原選手だが、今季は自信のようなものを感じる。
どの試合でも大きな崩れなく、安定した滑りが出来る事が最大の強みとも思えるが、滑るたびに得点が伸びており評価も上がっている印象だ。

 

女子は194.32点の6位に沈んだ浅田真央が13日のエキシビションの出演を取りやめ、急きょ帰国の途についた。
12日のフリー前から体調が優れず演技後に胃腸炎と診断され、バルセロナを離れている。

 

日本では25日から行われる全日本選手権まで2週間もない為、浅田選手の体調も心配される。
常に第一線で活躍し続けてきた浅田にとって、1年の休養後、復帰してからまだ数か月とはいえ、注目度が高く、結果も期待されることは本人が一番感じていることだろう。
GPシリーズからファイナルまでの日々は日程も立て込んでおり、試合感、体力、気力など心身ともに厳しいものだったかもしれない。

 

若手が成長してきている今、日本国内の戦いも国際試合並みに激しくなっていくのだろうが、浅田のような経験豊富な選手の姿勢を見ることも後続の選手たちにとって大きな財産になるのではないかと感じる。

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