『ナースのお仕事』スペシャル放送!焼き直しは成功するか?

30年以上にわたって放送された『笑っていいとも!』や、『僕らの音楽』『新堂本兄弟』といった10年を越して放送された番組が終了を迎える一方で、過去のヒットドラマの続編の放送で視聴率獲得を狙うフジテレビ。

 

 

「ショムニ」「GTO」「HERO」など、ここしばらく、過去に高視聴率を獲得したドラマの焼き直し路線やスペシャルドラマ化、人気のあるドラマ、「医龍」や「チーム・バチスタ」などをシリーズ化するも、共に視聴率は下降傾向にあり苦戦している。

 

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例えば、1998年に反町隆史主演で放送された『GTO』の平均視聴率は28.5%、最終回は35.7%を記録しており、2001年の木村拓哉主演『HERO』の平均視聴率は34.3%と、90年代前後のドラマは、30%前後の視聴率を出すものも少なくなかった。

 

インターネット・メディアの普及により、娯楽や興味の対象が昔より広がったことによるテレビ離れのほか、ハードディスクレコーダーなど大容量の録画機器が登場したことで、テレビは必ずしもオンタイムで見るという風潮ではなくなってきているということもあるのだろうか、昔のように高視聴率ドラマが簡単に生まれる時代でもないのだろう。

 

そんな中、今クール20%前後で推移したHEROは、焼き直しドラマの中でも健闘したといえるだろう。
そんなHEROに続けるか、今回12年ぶりに復活することになったのは、観月ありさ主演の『ナースのお仕事』。

 

初回の放送は1996年、第一シリーズ放送以降、連ドラ4本、スペシャル1本が制作された他、2002年には映画化もされた同作品。

 

主人公のドジな新米ナース・朝倉いずみを観月ありさが演じ、笑いあり、涙ありの経験を重ねて一人前の看護師・一人の女性として成長していく姿を描いたコメディードラマで、朝倉いずみの指導役の先輩ナース・尾崎翔子を演じた松下由樹との「朝倉!」「先輩!」の掛け合いなどが人気となり、高視聴率を獲得したシリーズだ。

 

今回は連ドラではなくスペシャルとして、10月30日の『離島編』、11月1日の『若葉会編』の2夜連続で放送されるという。

 

都内スタジオで取材に応じた観月は、「撮影に入ったら12年のブランクはまったく感じない。ナースの制服を着るとスッと朝倉いずみに戻れた」と語り、同僚役の松下由樹も「『ナースのお仕事』が帰ってくるというのは、すごいうれしい!」と復活を喜んだ。

 

ネット上では、このドラマの復活を懐かしむ声も多いが、スペシャルぐらいが丁度いいと言う声もあがっているようだ。

 

というのも、昨年、10年ぶりに復活するも振るわなかった『ショムニ2013』を引き合いに出す声も少なくないという。

 

ショムニは今月頭、「10月のスペシャル枠放送へ向け、制作が進んでいる」と週刊誌に報じられていたのだが、16日発売の「女性自身」(光文社)によれば、主演の江角マキコの一連の騒動が原因で頓挫。
制作スタッフも、すでに解散しているという。

 

又、記事にはこのように載っている。

 

「江角は、長嶋一茂宅の落書きへの関与を否定しましたが、この先、警察の事情聴取を受ける可能性もあり、先行き不透明な現状では、スポンサー集めもままならない。『ショムニ』の頓挫は、仕方ないといえそう。また一部では、今回の『ナースのお仕事』について『ショムニの穴埋めでは?』などとウワサされています」(番組制作会社関係者)
(日刊サイゾーより)

 

昨年の秋に放送されたW浅野主演ドラマ『抱きしめたい!』の復活版で、開局55周年特別ドラマ「抱きしめたい!Forever」も、半年前からPRするなど、お金と労力をかけてPRしたといわれるが、12.9%という微妙な数字で終えており、過去の大ヒットドラマの復活版が必ずしも成功するか否かは微妙ともいえそうだ。

 

しかし、抱きしめたい!の場合はトレンディドラマという時代性も大きく、大きなテーマや、確たる主張があるタイプのドラマではないが、『ナースのお仕事』は、コメディの中にどこかちょっとした感動があって、万人に観やすいドラマという印象がある。

 

江角の夫であるフジの平野眞氏が演出を手掛けていたこともある人気作だっただけに、『ショムニ』のリバイバルが絶望的といわれる今、フジの救世主にしたいところだろう。

 

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