8日日本時間深夜に行われたソチ冬季五輪フィギュア団体戦。
ペアと男子のSPを終えて、10カ国中の4位につけていた日本ですが、この日、アイスダンス、女子SPが行われ、先日までの得点とあわせて合計24点を獲得し、上位5カ国までが進める決勝への進出が決まりました。
その後、ペアフリーも行われ、日本の高橋成美、木原龍一組(木下ク)が86.33点で5位となり、チーム得点を30点としました。
アイスダンスやペアなどを含めて、総合力の高いロシア、カナダの上位は変わりませんが、3位~5位については混戦模様ですね。
特にアメリカはアイスダンスの米国のメリル・デイビス/チャーリー・ホワイト組が10PTを獲得、それまでの7位から一気に3位に浮上するなど、大幅に順位を上げました。
ここまでの結果は以下の通りです。
ロシア (47点)
カナダ (41点)
アメリカ(34点)
イタリア(31点)
日本 (30点)
日本はアイスダンスが終わった段階で5位に下がり、決勝に進むためには女子シングルの浅田選手の演技でより高いポイントを獲得することが必要という状況の中、同じくシングルを滑るのは、地元ロシアからはリプニツカヤ、アメリカのアシュリー・ワグナー、イタリアはカロリーナ・コストナーなど力のある選手が揃いました。
地元ロシアのリプニツカヤに対する歓声で盛り上がった空気の中、登場した浅田選手。
冒頭のトリプルアクセルを転倒してしまいますが、その後の演技をまとめ、全体の3位という結果で終えています。
演技後のインタビューには以下のように答えました。
4年ぶりの大舞台、団体戦だったがどうだったか?
「予想以上に自分が緊張してしまって、自分の練習通りの演技ができませんでした。」
ロシアの選手の後の盛り上がりの中でのリンクだったが?
「オリンピックという雰囲気なのかな、というのは感じられました。」
トリプルアクセルの評価は?
「六分間(の練習)でも決まっていなかったので、あとは練習通りにいけたらいいなと思っています。」
上記のように話すと、チームメイトに対してはごめんなさいと語り、それでもフリーに進めたことに対してはつなげられただけ良かったと話しました。
浅田選手にとっては、個人戦の前哨戦でもあり、ソチに発つ直前のインタビューで、このソチ五輪ではトリプルアクセルとSPとフリーに一回ずつ、計2回入れると明言していますので、そのトリプルアクセルの出来についても気になるところでしたが、団体戦では転倒してしまうという結果に本人も悔しい思いだったのではないかと思います。
浅田選手にとって、トリプルアクセルを入れたパーフェクトな演技をすることが、今回の五輪の目標であるならば、安定しないものであっても、3アクセルははずせないものだとも思いますし、逆にメダルを取るためにダブルアクセルにして、加点がつくような質の良いジャンプを跳ぶというのはだめなのかと素人的には思ってしまうのですが、それでは納得できないのかもしれませんね。
サンケイスポーツの記事によれば、世界中のスポーツを賭けの対象とするブックメーカーは、7日時点で英国の「ウィリアムヒル」はキム・ヨナが1.83倍で、浅田が3.25倍。村上佳菜子は15倍で、鈴木明子は26倍、「ピナクルスポーツ」ではキム・ヨナが1.73倍、浅田が3.13倍、「10Bet」ではキム・ヨナ1.64倍、浅田2.80倍という状況だといい、フィギュアスケート女子の金メダル予想オッズをどこも、キム・ヨナが金、浅田が銀という順につけているといいます。
浅田選手の技術はトリプルアクセル以外は安定しており、本当に3アクセルの出来にかかっていますね。実際に8日の団体の演技が行われる午前中の練習ではトリプルアクセルは何本か決まっていたといいますので、実際の試合までにどこまで調子を上げられるかが気になります。
団体戦のメダルは今日夜遅くに行われるフリーの演技で決定します。
出場選手等ついては別の記事をのせていますのでご覧下さい。