各国のソチ五輪の代表選考も、今月から来月にかけて国内での選手権も始まり、一つ一つの大会が重要になってくるシーズンに入りましたね。
今月5日から、福岡でGPファイナルが行われますが、この大会も大切な大会の一つ。
女子は浅田選手が出場、オリンピックを占う意味でも是非頑張ってもらいたいです。
日本は五輪の枠が男女3枠ずつ、確定なのは、今月行われる全日本選手権での優勝ということになりますが、ここにきて男女とも代表争いが読みにくい状況になってきています。
女子の状況は?
今回福岡で行われるGPファイナルには、日本からは浅田しか出場しませんが、各大会の得点だけ見ると、鈴木明子(邦和スポーツランド)も全体の5位の成績を残しています。
今回、6名が進出できるファイナルに、得点では5番目の鈴木選手が進出できなかったのは、一つ一つの大会の結果が順位毎のポイント制になっているからで、ポイントの高い順に選ばれる6名の中には入れなかったということなので、状態が悪いわけではないんですね。
そう考えると、ここまで浅田と鈴木は比較的順調にきているようですが、ここにきて気になるのが村上佳菜子(中京大)の不調です。
女子は男子に比べて、近年安定して活躍が目立っていた浅田、鈴木、村上は3強と思われていた中、今年の村上は中々良い演技が出来ない状況が続いており、先日1日も、名古屋市の日本ガイシアリーナで、SPだけで競う愛知県競技会に出場、連続ジャンプが単発になるなど精彩を欠き、53.53点の3位に終わっています。
村上はこの状況に「この気持ちを立て直すのがすごく大変でどうしていけばいいか分からない。何度もダメすぎて分からなくなっている。もう一度、先生たちと相談してやっていきたい」。とコメントし、表情を曇らせたといいます。
グランプリシリーズでもSPが不調な傾向にあり、11月初めの中国杯からロシア杯までの間に技の構成を変え、今回再び変えたそうですが、山田満知子コーチ(70)は「ジャンプだけじゃなく、何かが合ってない。この曲にしがみつかず、離してみようかな、とも考えています」曲替えの可能性に言及したといいます。
曲変更のリスクは大きく、プログラムの修正は不可欠。
五輪代表最終選考会となる全日本選手権は21日に開幕で大きなかけになることも事実。
「きょう明日中には決めて練習していかないといけない。一日一日の戦いになる」と山田コーチが話すように、残された時間が少ない中でどこまで調整できるかがカギになりそうです。
この村上を追いかける存在が、今季シニアデビューの宮原知子(大阪・関大高)。
身長145センチの小柄の体ですが、高く跳び上がる難度の高い連続3回転ジャンプを持ち、GPデビュー戦のNHK杯で5位と健闘。ロシア杯でも村上の7位を上回る5位に入っています。
そして今年女児を出産し、五輪出場を目指す安藤美姫。
安藤は9月の国際大会で、五輪出場条件の最低技術点をクリアし、全日本は予選から出て出場権を得ています。
ただ、出産のブランクで約4分のフリーで体力不足を露呈し、2度の世界女王に輝いた実力は戻っておらず不安は残るところ。どこまで体力や技術力が戻せているかがポイントになりそうです。
それぞれの国際大会での今季自己ベストは、浅田真央(中京大)が今季世界最高得点の207.59点で、鈴木が193.75点と続きますが、その後は、宮原が170.21点で、村上が165.95点、安藤も162.86点と大差がない状況。
村上が以前のような輝きのある演技を取り戻せれば、五輪代表に選ばれる実力を持っているだけに、是非頑張って貰いたいところです。